やあ。
2022年3月19日、我々AYANOは新宿五丁目HILLVALLEY STUDIOにて録音の実証実験を行った。実証、というのはつまり、本来三月~四月に予定していたレコーディングを東福寺の筋肉運動状態に鑑みて一旦順延とした経緯がある為である。
この日はたしか晴れであったが夕刻より降雨有り。ちょうど東福寺とスタジオの内部に居ったことで難は逃れた。我々の如きバンド・マンはスタジオともなれば大荷物が常。さらにこの日は録音実証を予定していたのでいつもより幾ばくか機材を多く運搬したわけであり、降雨を免れたことは幸運である。コウウ免れてコウウンなり(中略)
スタジオでは新たに導入のZOOM L20rを主力録音機に据え、廉価なマイクをたくさん立てる。下は五千円から上は二万円。九割が実勢価格1万円以下という圧倒的コストパフォーマンスを誇るレコーディング現場である。おまけにエンジニアも無し。jijiと東福寺でマイクを立て、結線し、調整し、演奏する。
この日のスタジオは久々という事もありリハビリを兼ねて録音検証することが目的。いつもだいたいリハビリしているのが我々である。前夜にスタジオを個人練習枠で4時間予約。ひとりアタマ2400円である。圧倒的価格効率。
まず、フルスペックでドラムにマイキングを施し、録音物から不要なマイクを探る方式とした。
どんだけSHURE SM58が好きなのか。キック専用マイクやスタンド、スネアやタム類にフックできる専用マイクなど欲しかったがしかし、欲しがりませんね売れるまでは。結果、ショルダーと背後からのオーバーヘッドマイクは不要と判断。ハイハットマイクの要不要については判断に迷ったが、東福寺による繊細なハイハット仕事を如実に収めんが為に生かす事とした。マイク4本のみでの収録スタイルを採れれば設営も時短できるのだがやはり、タム類のアタック感も欲しい。マイキングも素人にヒゲが生えた程度の調整なのでまあ数打ちゃ当たろうという魂胆であることは確からしい。
前回同様、ドラム、ベース、ギターをせーので録音。歌も同時に録るには技量が足りない。足りぬ足りぬは巧夫が足りぬ。設営であわあわするので、ベース、ギターも後日差し替え録音するつもりで挑んだのでそれはまあ拙い。でもね奥さん、いまリハビリ中なの。
新導入の録音機L20rだが、同時マイク入力チャンネル数(16ch!)の多さに加え、モニタリング機能にその真価がある。本機のみでなんと6系統まで別ミックスをヘッドホン/スピーカーに返せるのである。これはすごい、AYANOにあと4人加入しても大丈夫。大丈夫じゃあないんだよ。東福寺は持参した私物iPadで自身のモニタを調整、jijiも同様。とはいえ設営のドタバタでモニターミックスを詰める間も無く、過剰にコンプレッションされた状態でモニターしていたのでjijiの演奏はまあうん。あんまりうまくない。東福寺はうまくいったようだ。さすが荒ぶるドラマー。いやむしろキミ天才か、ドラムの天才か。曰く「酒飲んでた割に叩けてましたね」。缶ビール飲む犯人だ!?
ところでリハーサルスタジオというものは原則的に終了5分前退出が義務づけられている。準備におよそ1.5h掛かったので、撤収には1時間を要すると目したが畢竟30分程度で済んだ。スタジオ枠4時間。準備に1.5h、撤収に.5h、タバコと余暇(東福寺といちゃつく)に.5h。正味1.5hで9曲(合計52分)を録った計算となる。こうしてリハビリテーションを兼ねた録音物の一部が下記に掲載したものである。EQと軽いコンプを掛けて、最後に音圧を上げている。我々としては録音実証実験の成果物として納得のいくモノとなった。使用したのは全て安い機材だがうまく働いてくれている。ポスト処理をやり過ぎなければまあうん。缶ビールくらいにはなるだろう。必要なのは練習だ、時間だ、カネだ、寿司だ。
令和四年三月録音実証https://t.co/sUYFCuCSkS#AYANOband pic.twitter.com/qvHB2zJpfj
— Dr.トフクジのお料理教室 (@AYANOband) March 28, 2022
今後、順延したレコーディングは随時再開したいと考えている。我々が生きている時間は残り少ない。人間たちには限られた筋肉活動時間があり、その中で精一杯静電信号を発せんと欲すものである。願わくば、生在る内にバカ売れしますように。
じゃあまた。
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